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なーお さんの日記

[2014-7] 
 
2014
7月 24
(木)
00:53
stereo誌付録スピーカーの特性(暫定)
本文

stereo誌が手元に届きました。 :-)

手持ちの自作マイクアンプの調子がどうも悪く、ARTAでの測定が思うようにいきません。

とうとう、TASCAMのUSBサウンドデバイス US-144MK2 を購入しました。

早速測定して、SpeakerWorkshopにインポートしたので概要報告です。また、最後のほうに測定データを貼り付けていますので、誰でもSpeakerWorkshopにインポートしてネットワークシミュレーションを行うことができます。

まずはTASCAMのUS-144MK2について。

  • L/Rペアを2ペア入力可能で、その接続先を自由に選べる
  • USBバスパワーで、エレクトリックコンデンサマイク用DC48Vファンタム電源を持つ。
  • 入出力ともASIOドライバにより、レイテンシの少ない測定評価が可能。
  • デザインがそれなりに良い。

仕様は、このページで参照できます。

  • 箱と物の大きさはCDサイズと比較でこんな感じ。 事前予想より大きめ。
    t_00b7d56c934b539b069f38a326cfa192be.jpg
  • 入力はL/R夫々にXLRマイクジャックと標準ラインジャックがあり、中央にPhone出力ステレオジャックがある。
    t_0251a6cee2d39b519bc6e447d044aed8d6.jpg
  • 2chペア単位で、出力先の選択がソフトで可能、など融通がきく
    t_01e9cdeea20a7da1834802d16194092e6d.jpg
  • ARTAを使ってループバックテスト。 L側LINE OUT出力 RCA(アンバランス)→L側LINE IN(バランス)標準ジャックに接続し測定。
    • ホワイトノイズでフラットに近い。
      t_039e41d642b583b13fb1dc6ca66b751741.JPG
    • 単一sin波でのノイズと歪も、許容レベル。
      t_043b54034005627a077d036c91067bf905.JPG

ここからはstereo誌付録の測定結果と、シミュレーションの稿。

  • ARTAでMLSインパルス信号により、PW80とPT20を軸上1mで測定、LIMPでフリーエアーでのインピーダンス測定の結果グラフ。
    1mの距離は、PW80,PT20ともバッフル面に取り付けたと仮定して、バッフル面基準で合わせました。
t_05f2d6cff320c8bb5467191f17e817887e.jpg

 PW80は拙作スターに取り付けたことと、部屋の影響があるので中域以下は参考程度。
 マイクはBeringerのECM8000で校正データは無く、結構な誤差を含む、しかしウーハーとツイーターの位相関係を考慮したシミュレーションでの目安程度には十分になり得る。
 ARTAも校正していないうえにsemi-Dual Channel測定ですので、絶対的な音圧評価などはできません。相対評価の参考用に限ることと私は何の責任も持てないことは了解願います。
 これを見ると、個人的にはstereo誌面上にもあったようにウーハーは5KHz付近で切りたくなりますね。

    • 測定データをエクスポートしたもの。
      PW80,PT20夫々、.FRDファイル(SPL)と、.ZMAファイル(インピーダンス)が入っています。
      [Upload]

 公開の目的は、これを機会に今後の国内のマルチウエイにシミュレーションによるネットワーク設計が一般化してゆくきっかけになればと思うためです。これをダウンロードして皆さんもSpeakerWorkshopにインポートしてシミュレーションしてみてはどうでしょうか。 :-D

 短時間のコンテストなので聴感だけで最適解に行き着くのは大変。 シミュレーションとトライアンドエラーを組み合わせて時間短縮しましょう。 一度覚えておけば、今後は自身で測定さえできればマルチウエイの設計が楽しくなるかも。

 なお、ネットワーク回路だけのシミュレーション手法もありますが、各ドライバの位相特性やインピーダンスカーブが入らないために絵にかいた餅になる可能性がかなりあり、これらを含んだシミュレーションに勝るものは無いと考えます。

  • stereo誌付録と同じ1μFハイパスフィルターのみのネットワークシミュレーション結果。
    同相と逆相では同相のほうが良さそうです。 そもそもウーハーを同じ6db/octでローパスしないと、位相回転が合わないのでどこかにディップが出るのは必然ですね。
    実際には取り付け面を前後にずらしたシミュレーションもSpeakerWorkshopで出来ます。
    t_06c8a3b85f3318977dcfdd7accaada5f27.jpg

なお、今回のコンテストには私は受賞歴があるので匠部門になりますが、応募するかどうかはまだ決めていません。 良いアイデアが浮かばないんです。

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コメント一覧

投稿ツリー


古舘@横浜  投稿日時 2014/7/24 3:44

なーおさん

こんなのが売っているんですね。
随分前からマイクアンプを作ろうと部品を集めていましたが、これなら買った方が簡単で手っ取り早いですね。
格好は良いし、簡単に真似出来ないデジタルの入出力とか機能的には十分ですね。
送料税金込みで9000円を切る価格で買えるみたいですね。ちょっと検討してみます。

なーお  投稿日時 2014/7/24 8:46

古舘さん、こんにちは。

機能満載で使い出があります。 midi音源も入力可能とか。(使いませんが)

但し、アナログアウトからの音質は価格なりですね。 個人的には、普段音楽を聴くのに使う気にはなれません。

なーお  投稿日時 2014/7/26 0:23 | 最終変更

mixiの自作スピーカーコミュに立てたトピに、SpeakerWorkshopとの連携に関する質問があったので、その返答をここにも貼っておきますね。
相当とっつきにくいSpeakerWorkshopですが、それを克服すると、こんな便利なものがフリーで使えることに気づき、幸せになれます。

***
SpeakerWorkshopの使い方は、 独特のとっつき難さを克服することから始まります。(汗)
私も試行錯誤なのですが、まずは以下のサイトが詳しいと思います。

Speaker Workshopを使ったネットワークのシミュレーション ~ 工房楽々舎
http://bit.ly/WHbZFz (www.geocities.jp)

そこに至るまでのポイントとしては、
1、ARTAで周波数特性(.FRD)データをエクスポートする時に、F特に加えて位相も一緒に
 エクスポートする必要があること。 つまり、少なくともSemi-Dual-channel測定以上の
 モードで測定する必要があります。

 具体的には、MLS信号のインパルス測定を行い、開始/終了ゲートを適切に調整して、
 Analysis / Single-gated smooth Frequency response / Spectrum
 で表示したグラフの左下にあるボタンで、「M+P」を選択して、
 File / Export / ASCII file を選ぶと、 .FRDファイルとして保存するか聞いてくる
 のでOKとして ファイル保存します。

[Upload]

2、LIMPでインピーダンス測定を行い、.ZMAファイルで保存します。

ここまでを、この日記にzipで固めて貼ってありますから、それを使って簡易に試す分には、SpeakerWorkshop側の操作だけでOKです。

***
あと、SpeakerWorkshopに 上記データをimportしたあと、事前にドライバを作成しておき、右クリックでプロパティを開いて Dataタブで各データを選択してひもつけします。 GeneralタブのGenerateの項目内の、F特とインピーダンス両方にチェックを入れます。

その後、ネットワーク図を書いて、右クリックで Calculate Response で計算され、プロジェクトの所に結果が出るので選択すると表示されます。

おおまかには、そんな感じで行けるかなと。。 上記参考サイトの上から順にやっていたら日が暮れてしまうので、必要なところだけ試してみましょう。

[Upload]
たてちゅう  投稿日時 2014/7/26 6:49

せっかくなーおさんがデータ貼って頂いたので、スピーカーワークショップダウンロードしましたが、まだインストールしてません(笑)

なーお  投稿日時 2014/7/26 8:01

たてちゅうさん、インストールはあっという間に終わります。ぜひお試しください。 :-D

なーお  投稿日時 2014/7/26 10:49 | 最終変更

SpeakerWorkshopは高機能なので色々できるようですが、私もごく一部分しか使っていません。
1,フォルダを作る
2,new / Driver で各ドライバファイルを作り、 フォルダに移動する。
3,測定データをインポートする。
4,インポートした測定データを、各ドライバに紐づけする。
5,ネットワーク図を書く。
  この時、1つの結合点から線を2本出す操作がなかなかできなかったのですが、 接続済みのデバイスを一旦クリックで選択し、 Shiftを押しながら、 端子をクリックして線を出し、 未接続の端子側までドラッグし離すとできます。(Shiftはマウス操作が完了するまで押し続けること)
6, Calculate Response で計算する。
7,new / chart でグラフを一つ作り、 出来た各SPLをAddして、複数データを1チャートにまどめて表示する。

大体、こんなところです。

***

1時間ほど、占ってみて、ここまできました。

PW80の5~10KHzに見られる幅広い谷がいやらしくて、これを避けようとすると、クロス周波数を下げるのも一手ですね。でもコイルが大きく価格がアップしてしまいます。

[Upload]

たてちゅう  投稿日時 2014/7/29 12:00

やっと紐づけまで出来ました。
道のりは長そうです(^_^;)

たてちゅう  投稿日時 2014/7/30 12:48

Insert a stock crossoverのウインドウの設定がよくわかりません。
クロスの値を入れれば、後は図面で結べば良いのですか?

なーお  投稿日時 2014/7/30 13:34 | 最終変更
引用:
たてちゅうさんは書きました:
Insert a stock crossoverのウインドウの設定がよくわかりません。
クロスの値を入れれば、後は図面で結べば良いのですか?

このウインドウは上記参考サイトにも書いてありますがバグがあって、気を付けてください。

私は、例えば5KHzのローパスフィルターであれば、PW80の5KHzのインピーダンス値をグラフで読んで、Resistance数値入力でやっています。

部品が挿入されたら、接続してゆけば良いです。 Shiftボタンを使いまくってください。

(追記)
なお、おそらく一度計算してみただけでは、到底フラットな特性にはならないでしょう。
それは、ユニット毎のクロス付近の音圧と位相変化度合いが違うことに起因しています。

その状態から、各部品のL,C値を少しづつ変化させて、時にはウニット位相を反転させたりして、求める特性になるまで試します。  フラットなことが決して聴感上も良いわけではないので、最後は聞いてみて微調整になると思います。

たてちゅう  投稿日時 2014/7/30 14:53
引用:

私は、例えば5KHzのローパスフィルターであれば、PW80の5KHzのインピーダンス値をグラフで読んで、Resistance数値入力でやっています。

なんか挫折しそうです(ToT)
またトライしてみます。。

ありがとうございます。

古舘@横浜  投稿日時 2014/7/30 18:21

私はまだまだの段階ですが、取り敢えず、ヤフオクで程度の良いUS-144MKIIを手に入れました。(市販の半額位)
なーおさんの言う通り、想像より大きかったです。
さあ、どこかゴミに埋もれているBerihngerのECM8000を探さないと… [worried]

たてちゅう  投稿日時 2014/7/30 18:49

6dB/octで2kでクロス。ツイーター逆相で0.5インチオフセットです。
全然ダメです(ToT)/~~

[Upload]

[Upload]

今日はこれで限界です。。

なーお  投稿日時 2014/7/30 22:07 | 最終変更

たてちゅうさん

そんなにダメでは無いと思いますよ。 ;)
ネットワークとユニット全ての相の回転がぴったり合わないと、どこかにディップが出るものです。今回のTW80は2~5KHzの相回転にクセがあるので、どうしてもディップが出ますね。気にしすぎるのも良くないので、ほどほどに。。

僕のほうはこんな感じです。 仮に音出ししてますが、結構気にいってます。測定とシミュレーションであれこれ試して、良さそうな構成1回目でこの音が出るのなら本当にシミュレートしない手は無いと思います。

なお、煮詰まってきたら LやCの数値は公表しないようにしましょうね。 お互いに楽しみがなくなっちゃうですから。。 :-D
[Upload]

KentaroKumagai  投稿日時 2014/7/30 22:50

うまくつながっているようですね。
僕もかなり久しぶりにSpeakerWorkshopいじってます。

なーお  投稿日時 2014/7/30 22:55 | 最終変更

KentaroKumagaiさん

送っていただいたL,Cでテストしてます、 ありがとうございます。 :-D

このツイーター、スペックが低いので侮っていましたが、どうしてどうして、嫌な音があまり出ないようで良い感じです。

なーお  投稿日時 2014/8/1 7:29 | 最終変更

古舘さん

ヤフオクでも結構出回ってますね。ノーチェックでした。

ぜひ、僕の測定結果の検証にもなるので、測定してみてください。 :-)

なお、ARTAでSemi-Double channelで測定するとき、RCAピンアウトの片chから、標準プラグの片chにループ入力入れました。 バランス/アンバランスですが、見た感じ特に問題ないかなと思いましたがどうなんでしょう。

たてちゅう  投稿日時 2014/8/2 11:43

6dB/octで4kでクロス。
ツイーター逆相で0.5インチオフセットです。
[Upload]

いまいち私の設定間違っている予感がします(~_~;)

なーお  投稿日時 2014/8/2 12:18 | 最終変更

たてちゅうさん

4KHzクロスから上は暴れが少ないので、合っていると思いますよ。
2~5KHzで暴れがあるのは、PW80とPT20の音圧が重なるその帯域で PW80の位相特性が悪いのでそれに引っ張られているためで、これはもう仕方ないと思います。 12db/Octでやってもこの辺は凸凹が出ます。

あとはL,Cの微調整ですね。

念のためですが、この測定値そのものが、スターのバッフル効果込みのデータですので、バッフルサイズが変わると特性も変わるため、実際の物では変わってきます。 特に1~2KHzあたり。 なので、ここで完璧に詰めてもあまり意味がありません。

僕のほうは上の設定とスターに着けた状態でいろんなソフトかけてみましたが、もうこのままでも良い感じです。
箱が変わるとまた変わるので、実際に作ってから最終測定とシミュレーション・試聴と調整になろうかと思います。

たてちゅう  投稿日時 2014/8/2 12:49

なーおさん
ありがとうございます。
あとは自分ので測定してまたやってみます。
色々ありがとうございました。

今度はARTAの使った事ないので
超ハードルです(ToT)/



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