掲載日 初回投稿2010年08月15日
更新2010年08月25日
takenaka
バルサ
16 x 16 x 70
上面

その他

08 (cm)

Fostex

FF85K

なし

なし

自己評価
未選択
☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆
画像1

しばらくスピーカー作りを休止していたんですが、たまたま思いついたことを試したくなって作ってみました。
測定しようと思ったら、マイクが紛失していて、やむなく注文しました。届くのは1週間後かもしれません。測定したらデーターを追加する予定です。

思いついたことというのは、空気柱の共振だと低域は管の長さで決まるわけですが、何か別の物を共振させれば短い管でも低音をだせるかもしれない、というものです。

で、目をつけたのがバルサ材です。軽くて自立しているので具合がいい。
平板(600x80x3)を近くのホームセンターで購入し、そのまま塩ビ管に挿入して振動板として利用するという手軽な工作です。
塩ビ管の中にはバルサ板以外は何も入っていません。

そういうわけで、パッパと音出しまで持ち込み、すぐに投稿したわけですが、数時間聴いているうちに欠点があらわになって、削除しご迷惑をかけました。改良がうまくいったので再投稿します。

使用した塩ビ管はVP100、長さ50cm。
空気室用の異径継手は125x100。

画像2

バルサ板はスロート用円板に固定して塩ビ管の中に吊り下げます。
スロート用円板は異径継手と塩ビ管の間に挟みこんで固定します。接着しなくてもしっかり収まっています。

画像3

スロート用円板です。
スロートは 44x44 、厚さ15mm。
スロートの位置を片側に寄せました。これが改良点です。
これにより、バルサ板は塩ビ管壁に押し付けられ、塩ビ管を縦に区切る仕切り板になります。
バルサ板は一種のドロン・コーンのような働きをするということでしょうか。位相はユニットと同じになるような気がしますので、そこはドロン・コーンと違いますが。

当初はバルサ板を管の中心近辺になんとなく吊り下げていたわけですが、このように管壁に押し付けることでボンツキが完全に消失しました。

画像4

バルサ板にはソリがありますので、きちんと管壁に押し付けるために、少しはみ出している下端をひもで足に固定しました。

画像6

内部構造は単純そのものです。

画像7

バルサ板の有無によるf特の違いはほとんどないことがわかります。

(マイク位置:ステレオ中央2m,高さ80cm)

8月25日追記

画像8

バルサ板の有無によるインピーダンス特性の違いです。
バルサ板がある場合には50Hzにピークが現れています。その意味するところはわかりませんが、両者の違いが明瞭に見えたのはここだけです。
音質には大きな違いがありますが、測定で違いを明らかにするのは難しいですね。

8月25日追記

今のところ音質には100%満足しています。
筒臭さ、ハイ上がり感、高域の刺激などがなく、低域は引き締まって歯切れが良い、と思っているわけですが、もっと聞き込んだら、また不満が出てくるかもしれません(笑)。

<8月24日>
測定しました。
バルサ板を入れた場合と、入れずにスロートだけの場合、を比較したところ、f特はほぼ一致。100Hz以下は急低下です。
まったく予想外の結果であり、バルサ板は意図したような振動板にはなっていないことがわかりました。がっかりです(涙)。
ただし、バルサ板がある場合には、ボンツキはなくなりますので、入れる意味はあるわけです。

なお、板の両エッジにゴムクッションを貼り、塩ビ管と板が直接接触しないようにすると、30Hz近辺が10dB程度持ち上がりますが、レベルが低いため、聴感上の影響があるかどうか不明です。

測定結果は明日アップの予定です。

プリンタ用画面
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作成:2010/8/15 16:50:41 takenaka   更新:2010/8/25 9:41:46 takenaka   閲覧数:7032
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コメント一覧

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たてちゅう  投稿日時 2010/8/16 8:08 | 最終変更

お久しぶりです。takenakaさん。
ご投稿ありがとうございます。

この手法は手軽でなかなか良さそうですね!
takenakaさんが満足されている音なのでさぞかし
良い音なんでしょうね!!

一昔前、YAMAHA?だったか小型SPの側版の一部が可動式のSPが
あったように思いましたが、検索しても出てきませんでした。(^_^.) 

takenaka サイトURL  投稿日時 2010/8/16 12:00

たてちゅうさん、お世話になります。
オフ会が今年も開催されるのであれば、参加して皆さんに音を聞いていただこうと思っています。

>小型SPの側版の一部が可動式のSPがあったように思いましたが、

私も関連記事を見たような記憶があります。箱鳴きを前提とした設計と同じ思想なんでしょうかね。あるいはドロン・コーンの代用ということでしょうか。

今回の作品は振動板を内部に組み込むという点で、そういった設計とは違いますので、うまくいくかどうか心配でした。

振動板としては、アルミ、ガラス、もっと硬い木、プラスチック・シートなども考えられます。
その他、振動板のエッジの処理をどうするか、などいろいろバリエーションがあって、しばらく楽しめそうです。

なーお  投稿日時 2010/8/16 12:35 | 最終変更

takenakaさん、こんにちは。ごぶさたしています。 :-)

ご投稿、ありがとうございます。 とても興味深い方式ですね。 作りも簡単にできそうですし。

早速の応用の提案なんですが、 ハーモニカのように共振周波数の異なるバルサ板を複数並べたら、複数の共振周波数が発生して広帯域の低域増強に、なるのかも? なんて妄想をしてしまいました。 勝手言ってすみません。(汗)

takenaka   投稿日時 2010/8/16 13:12

なーおさん、お久しぶりです。
体調の方は回復されましたか。

ご提案面白そうですね。
位相反転という概念を、実は、理解できていないんですが、それを無視するとして、あんどんのような木製枠(あるいは筒)を作って、厚さの違うバルサ材を何枚も貼り付ける、とかありそうですね。
なーおさんやその他の皆さん、ご興味がありましたら、この手の手法を取り入れたアイデアを実行してみてください。

私、歳のせいか、最近は動くのがおっくうで、庭は雑草で荒れ放題です。スピーカー作りはいつまで続けられるやら。

takenaka   投稿日時 2010/8/16 13:33

なーおさん。
書き忘れたので補足します。
ご承知のこととは思いますが念のため。
エネルギー保存則が成り立つように思います。例えば50Hz を増強すると、200Hz がへこむとかあります。
そのあたりを考慮した設計が必要かと考えます。

たてちゅう  投稿日時 2010/8/16 17:10

takenakaさん
中の振動板は確かに材質でかなり変化があるでしょうね。
でも一番バルサが良かったりして(笑)

まだ日程は決まってませんが、
今年もオフ会やる予定でいますので、
ご都合つきましたらぜひご参加下さいませ。

ゆったり人  投稿日時 2010/8/17 0:48

こんばんは。
バルサ板を共振用として図のように入れられるアイデア、かなり興味を持ちました。
そのような方法があったのかと、スピーカーの世界の奥深さがまた楽しいです。
とても有難い情報です。

古舘@横浜  投稿日時 2010/8/19 0:01

takenakaさん、こんばんは。

余り見ない方式ですね。
takwnakaさんじゃなかったらゲテモノの範疇に入れられそうな方式です。 [worried]
いつもながらアイデアの豊富さには頭が下がります。

時間が出来たらちょっと作ってみたくなりました。

takenaka   投稿日時 2010/8/19 20:26

ゆったり人さん
古舘@横浜さん
こんばんわ。

私、ゲテモノが大好きでして、変なスピーカーを作っては粗大ごみに出したことがなんかいかあります(笑)。
今回はうまくいったようなので投稿しました。
でも、アイデァにこだわるあまり甘い評価をしている可能性があります。追試で冷静なご評価をいただければ幸いです。



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