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古舘@横浜 さんの日記

 
2018
1月 16
(火)
22:40
集塵機改良版 その二(製作編)
本文

製作編です。

サイクロン部
ホース類はラワン合板で作った天板に取付けた塩ビ管類に接続します。
以前も紹介しましたが、円筒の横に吸入用のダクトを設置するのは技術的にも強度的にも見栄え的にも良いとは言えないので、90度に曲がったエルボーを使って天板に取り付ける事で、加工も簡単になり、すっきりします。
IMG_0039v.jpg
エルボの塩ビ管をそのまま使って接着しても良いのですが、値段もそんなに高くない水栓ネジの付いたタイプを使っています。(真鍮のネジのタイプは高価ですが塩ビにネジ加工してあるものは安いです)
IMG_0038v.jpg
これにより向きも変えれますし、ホースを繋いで無理な力が掛かってもビクともしません。ただ、ネジ部が短く12mmの合板だと挟む事が出来ないので、天板を4~5mm削って薄くする必要が有ります。

吸入ホースに比べて、この部分が細くなっているので大きなゴミを吸ってしまった時にエルボの途中で詰まります。その時にはネジ式だと簡単に外せるので詰まりを取り除く事が出来ます。(吸入力が弱くなった時は大体この部分に紙などが詰まっています)
エルボーの向きはその場所の接線方向で良いと思いますが、実験してみて下さい。
IMG_0075v.jpg
右回り左回りはどちらでも変わりません。(厳密に言えば地球の自転によるコリオリ力で数万分の1程、変わるかも!?)

ラワン合板の天板の外形は円筒の容器なので丸くくり抜けば良いのですが、加工を簡単にするために簡素化で四角のままでもOKですし、私は角を落として八角形にしました。
この天板の真ん中に掃除機が繋がるVP30が入るΦ38mmの穴を開けます。VP30とプラ容器の内側との隙間の中心に水栓のネジ部が通る25mmの穴を開けますが、最初にくり抜いてしまうと中心が無くなってしまうので、最初に下側に水栓の外径が入る35mmの穴を4~5mmの深さまで開けた後に25mmでくり抜きます。
IMG_0037v.jpg
私はΦ38の穴を開けたのですが、最初に使ったホールソーの径が若干大きめでコンマ数mm大きくなってしまい、緩かったので、余っていた丸い板に穴を開け直してキツキツにした物を貼り付けてます。塩ビ管を接着剤を使って固定すれば不要です。
VP30のパイプが円筒の中に入る部分の長さは約100mm程度が良い様です。

サイクロン部の底ととゴミ収集容器の蓋に穴を開けて、それを貼り付けて一体化させます。
材質はどちらもポリプロピレンで、この材質は多用途の接着剤でも接着が難い材料ですが、コニシのGPクリヤーという接着剤は数少ないポリプロピレンに対応している接着剤の一つです。
IMG_0036v.jpg
他にはスーパーXワイド(ただのスーパーXでは駄目)、3Mのプレミアゴールドスーパー多用途等が有ります。接着力は強力とは言えないので、後から隙間にホットグルー(ホットメルト)で埋めて補強しました。
IMG_0050v.jpg
この集塵機を作るにあたって一番大変なのはサイクロン部の底及び蓋への穴明けだと思います。
私は120mmのホールソーを持っていたので、ボール盤を使って訳なく出来ましたが、無い場合は自在錐を使うか、ジグソーの円切り用の錐を使うか、カッターでシコシコ削る等ですが、ドリルで小さな穴を円に沿って3mm間隔位で開けてニッパーで穴を繋げて大きな円を開けるのが一番安全な方法でしょうか?かなり凸凹になるので覚悟が必要ですが…。
プラ容器が割合柔らかい材質なので、円切りカッターである程度傷を付けて、切り出しナイフなどでカットしても行けそうです。
IMG_0104v.jpg
サイクロン部のプラ容器の底にホールソーで穴を開け、別途ゴミ収集容器の蓋は保持する事が出来ないので容器本体にねじ込んだ状態でホールソーで穴を開けましたが、蓋と底を接着してからホールソーで穴を開ければ一発で出来るのに後で気が付きました。
IMG_0031v.jpg
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カットした蓋の部分
IMG_0033v.jpg
内側はバリなど出っ張りが有ると、髪の毛、絨毯や衣類の繊維質の繊維が引っ掛かり、回転の邪魔をするので、出来るだけツルツルにしておく方が良さそうです。

掃除機が繋がる所にはVP30の塩ビ管、集塵器の内側の吸入側には13mmにしたので、塩ビ管の内径31mmから13mmソケットの内側の18mmに面積が約1/3になるので、その分、計算上は掃除機の吸引スピードに比べ気流スピードは3倍になります。
簡単な構造ですが、吸入口を外側(円筒の円周方向)に向けてあるので、勢い良く入って来た気流は円筒に沿って下方向に流れます。
ゴミを吸い込むとある程度重量が有るので円筒の内側を螺旋状に回りながら下のゴミ収集容器に入ります。
外側の吸引ホースに繋がる方は16mmのソケットなのでホースに接続する為に一旦16mmのパイプを経由して16-25のインクリーザを取付け、ホースを繋いでいます。
16mmの塩ビパイプはそのままでも良いのですが、内側を斜めにテーパー状にする事により気流がスムーズに流れるようになります。
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ゴミ収集容器の方はそのままでも大丈夫かも知れませんが、押すと少し柔らかいので内側にVU100を10mm程に輪切りにしたリング状の物で補強してあります。
以前、この部分を沢山のゴミが溜められる様にダイソーのプラスチックバケツで作った所、掃除機のスイッチを入れた瞬間、負圧でバリッと一瞬で壊れました。
この容器も割れないまでも、凹む恐れは十分有るので、補強した方が安心です。
ただ、そのままVU100のリングを入れると4~500cc辺り(下から1/3辺り)の所で止まります。ので、2/3辺りの所へも入れたいのですが、容器が若干テーパー状になっているので、リングの外側にテープを何重にも巻いて外径を増して丁度良い所で止まる様に調整しました。
内側に補強するだけでかなり丈夫になります。

完成したら掃除機と吸入ホースを繋げば完成です。
半透明のケースなのでゴミの流れが外から見れます。

動画を撮ってみました。
軽いシュレッダーされた紙を吸った時の動画

重い猫のトイレの砂(鉱物)を吸った時の動画

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コメント一覧

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たてちゅう  投稿日時 2018/1/17 17:49

猫の砂いい感じに吸い取れてますね!

古舘@横浜  投稿日時 2018/1/17 19:43

たてちゅうさん、そうですね。
猫砂は重いので、一気にゴミ収集容器に入ってくれます。
反面、軽いゴミは同じ所をぐるぐる回って落ちるまでに時間が掛るようです。(掃除機を切れば直ぐに落ちますが…)
ゴミの溜まる様子が見れて、直ぐにワンタッチで捨てる事が出来るのが改良版の良い所です。

ゆったり人  投稿日時 2018/1/18 23:35

拝見しました。
なるほど、効率よく集塵できますね。
おっしゃるように円筒形の側面から入れてある自作をいくつか拝見しましたが、スマートに作るのは難しそうでした。
エルボの活用は良いですね。
情報ありがとうございます!

それにしても立派なホルソーですね、大きい!

古舘@横浜  投稿日時 2018/1/19 4:23

ゆったり人さん
横からも作りましたが、穴は楕円になって作り難いですし、パイプを接着するパテや接着剤がどうしても見苦しくなりがちです。
エルボで作ってもそれ程効率は落ちないようです。

ホールソーはヤフオクに超硬チップ製が安価で出ていたので50~120mmを5mm間隔で揃えました♪



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