古舘@横浜 さんの日記
流れで製作編になっているが、どちらかと言うと測定編です。
ホーンが取り付けプレートが出来てユニットを取付けられる様になった。
そこで、ディフラクションホーンの特徴とも言えるフィンを作り始めたが、フィンの効果を確認したいので、フィンを取付けてしまってからでは取り付ける前の状態が分からなくなる。
フィンを付ける前後の特性を取って比較すればフィンの効果が分かる。
…という事で、フィンを付ける前の状態を測定しようとしたのだが、良く考えると単体の状態でも測定してないので、その特性も取らないとホーン自体の効果も分からない。
そこで、ユニット単体での特性とフィンを付ける前のホーンを取付けた状態の特性を取ることにした。
ホーンを付けた事で予想される効果は能率の向上、再生可能周波数の低域改善、指向性の向上、過渡特性の向上などが挙げられるが、指向性に関しては元々が10kHzにて30°の地点で正面(0°)から4dB程しか落ちていないので、正直な所、悪化するかも知れないと思っていた。
他の項目に関してはレベルの差はあれ若干は向上すると予想していた。
ただ、過渡特性に関しては性能の良いマイクを使って波形を見ればある程度評価は出来るが、ストレージオシロスコープなど特殊な測定器が無いと出来ないので、耳による評価に留める。
測定に関しては自分の部屋では物が多過ぎて何を測定しているか分からなくなるので、まだマシなリビングで行った。(この部屋にもテレビやスピーカーが沢山入っているのだが)
ツィーターなので低域の信号が入るとボイスコイルが焼け飛んでしまうので、26μF(手持ちの6.5μFのフィルムコンデンサを4個パラ)のコンデンサを直列に入れてHPFにした。計算上、ユニットのインピーダンスは5Ωなので、-3dB落ちる周波数が約1.2kHzとなる。この位のフィルターならホーンの有無の差が分かるだろうという読みで決めた。
しかし、ユニットのf0より低い周波数も入るので余り大きな音は入れられない。
測定にはいつものPHONICのPAA3を使用した。信号源にはピンクノイズを使った。
比較するのに条件を合わせる必要が有るので、アンプのボリューム値は常に一定、PAA3のマイク位置も合わせるのに三脚に固定し、指向性の測定時はユニットのみ、その場で回転させる様にした。
レベル的には大きい方が雑音の影響を受け難いのだが、ユニットを壊したくないので控えめなレベルで行う。通常はマイクまでの位置は50cmで測定するのだが、レベルが振れなかったので、余りパワーは入れたくなかった事も有り30cmの距離で測定した。目安としてユニットのみで正面でPAA3の総合音圧が70dB splになる様にアンプのボリュームを固定した。
ところが、久し振りに使ったPAA3だったが、単体では何とかまともなのだが、PCに接続するとデータは何とか取れるのだが、エラーが出てグラフが取れない。
高音だけならデータ数も少ないので、仕方なく方眼紙ネットで対数グラフをダウンロードしてプロットした。
仕様書のf特とは随分違う気もするが、ホーン有無の比較という意味では同じ条件なので目を瞑る。
ただ、結果的には期待した能率はほぼ変わらず、再生周波数に関しては5~6kHz以上ではそれ程差異はないが、4kHz以下では5dB程ホーン有りの方がレベルが高いようだ。
指向性に関してはフィンは付けない状態ではユニットのみとそれ程差はない様で良くも悪くもならないという結果になった。
特性の変化は期待外れだし、今後フィンを付けても元々の指向性がそんなに悪くないので、フィンによるそれ以上の変化は期待出来ないが、特性が悪くなっている訳でも無さそうだし、見掛け倒しと言えなくもないが、測定には現れない改善が有るかも知れない。
「なんちゃってウッドホーン」と言えなくもないが、ユニットの基本性能は良さそうだし見た目も今の所、気に入っているので、何とかウーファー部分を作ってシステムとして仕上げようと思う。
詳しい人が見たら「馬鹿な事やってる!当たり前じゃん!!」って笑われている様な気がする
カッコイイので良いと思います!!
たてちゅうさん
ありがとうございます。
見栄え重視で行く事にします