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古舘@横浜 さんの日記

 
2018
4月 3
(火)
04:23
オフ会スピーカー その5 (ネットワーク編)
本文

時間も無いので並行してネットワークの検討を始めている。
ウーファーLW5002PPR-Sの能率(出力音圧レベル:英文ではSensitivity)は87dB/m/w(2.83V )になっている。
LW5002PPR-S-SP.jpg
それに対してツィーターRT1IIの能率は93dB/m(2.83V) という表記になっている。
RT1II HiVi Research.jpg
そのまま受け取ると6dB差なのだが…

仕様書を良く見ると実際には、入力条件が同じ2.83Vでの能率なので条件は同じ様に思えるが、ウーファーはインピーダンスが8Ωなので、そのまま、2.83V✕2.83V/8Ω=1W入力での音圧なのに対して、ツィーターは5Ωなので実際には入力2.83V✕2.83V/5Ω=1.6Wの時の音圧という事になる。(条件が違う!)
電力で1.6倍違うという事は2dB違うのでツィーターの実際の能率は1Wに換算すると91dB/m/wとなり、ウーファーとの能率差は4dBしか違わない事になる。
4dB差は電力比で2.51倍、電圧比で1.58倍となるのでアッテネーターは抵抗比を1/1.58にする必要が有る。
デシベルの計算は電圧比と電力比が有り、紛らわしく間違い易い。

ツィーターに直列に3Ωの抵抗を繋げるだけで、丁度、電圧で1/1.6のアッテネーター(電力比4dB)になり、見掛けのインピーダンスが8Ωとなり簡単な回路で済む。これでウーファー、ツィーター共に8Ωのインピーダンスと見なしてネットワークを組める用になった。

ネットワークはスピーカーインピーダンスが小さいとコンデンサが大きく、コイルは小さくて済む。逆にインピーダンスが大きいとコンデンサを小さく、コイルは大きくする必要が有る。
手持ちのコイルやコンデンサの種類が少ない時には逆にインピーダンスを変えて手持ちの部品に合わせる方法も有る。

マルチアンプにしてやれば、クロスも自由に変えられるのだが、数年前に買ったベリンガーのチャンデバと4チャンネルアンプは未だ箱に入ったままで眠っており、今回は間に合いそうもない。
宝の持ち腐れなので、オフ会が終わったら引っ張り出して繋いでみようと思う。

とは言え、パッシブで組まなければならないので簡単にクロスの周波数を変える事は出来ない為、エイヤで決めなければならない。
メーカー指定のクロスオーバー周波数はツィーターのRT1IIは3.5kHz以上だが、ウーファーのLW5002PPR-Sのf特カーブは10kHz付近まで伸びているので3.5~10kHzの間にクロスオーバー周波数を取る事になる。

ネットワークはツィーターには出来るだけ低域信号を入れたくないので12dB/oct のHPFにする。
ウーファーもそれに合わせて12dB/octのLPFがバランスの点からも良いと思われる。

当初の予想では、ウッドホーンの追加で低い周波数が伸びて、能率が上がって指向性も改善されるのを期待したのだが、実際には殆ど変化なく見栄えの変化のみに留まったので、許容入力の点でも有利な高目の周波数で接続する事にした。
クロスは手持ちのLCRの都合も加味してクロスオーバー周波数を5kHzとして-12dB/octカーブのクロスポイントを-6dBで繋げる事にした。
IMG_0283v.jpg

コイルの選定
ウーファーに使用するコイルは0.47mH なのだが、手持ちには無かったので0.68mHのコイルを20ターン程巻き戻した。ウーファー用のコイルの直流抵抗はダンピングファクターに影響するので、出来るだけ巻数が少なくて済むコア入りを使用した。
IMG_0284v.jpg
ツィーターに使用するコイルは0.28mHなので、手持ちの0.27mHをそのまま使用した。こちらは歪が少ないと言われる空芯のコイルを使用した。
IMG_0285v.jpg

コンデンサの選定
コンデンサは手持ちのフィルムコンデンサを組み合わせて数値を合わせる事にした。
容量が仕様に合っているのは当然だが、コンデンサの性能にESRと呼ばれる等価直列抵抗という値が有り、小さい程良いとされる。ただ、このESRは一般の抵抗の様に周波数に無関係な抵抗ではなく、周波数に依存する(ある周波数までは徐々に減り、それを超えると徐々に増える)
古くなると容量は変わらないのにESRだけが大きくなる場合もある(特に電解コンデンサ)。
今回はツィーターに使うコンデンサはDER EEのLCRメーターDE-5000で10kHzでのESRを測定して、その値が小さかったメタライズドポリエステルフィルムコンデンサを使用した。
ウーファー用のコンデンサは3.7μFだが、3.3μFと0.47μFのフィルムコンデンサを並列にしてほぼ数値通りになった。
IMG_0293v.jpg
ツィーター用のコンデンサは2.2μFだが、1μFのメタライズドポリプロピレンコンデンサ2個+0.22μFのフィルムコンデンサを並列でほぼ数値通りにした。
IMG_0289v.jpg
10kHzでのESR
IMG_0291v.jpg

アッテネーター用の3Ωは丁度の値の抵抗が無かったので2.7Ω 6Wのホーロー抵抗を使う事にした。
IMG_0294v.jpg

取り敢えず、ネットワークの部品は揃ったので組み立てに入れる様になった。

画像1

クロスオーバー周波数5kHzの-12dB/oct のクロスポイント-6dBのネットワーク

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コメント一覧

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コニ  投稿日時 2018/4/4 14:56

ネットワークって奥が深いのですね。

ネットワークについてはマルチを長くやってきたので全く知識が有りません。
(分からないからマルチに逃げたのが正直なところ)

でも最近はシンプルな2ウェイスピーカーに力を入れているのでNW知識が必要になってます。
いろいろ教えてください。

古舘@横浜  投稿日時 2018/4/4 17:36

コニさん

私はSPEDという無料のエンクロージャー設計支援ソフトを使っています。

Spedアプリケーションで密閉、シングルバスレフダブルバスレフならシミュレーションはかなり再現性が良い様です。

更にこの中にネットワークのIcedというアプリケーションが有り、-6dB/oct、-12dB/octのLPFとHPFがクロス周波数とインピーダンスを入れる事で勝手に数値を計算してくれます。

基本的な構造ならこれで出来てしまいます。
バックロード共鳴管トリプルバスレフなどになるとSpedは使えませんが、Icedのネットワークだけでも使えます。

なーお  投稿日時 2018/4/7 23:02 | 最終変更

古舘さん
綿密な測定、参考になります。
ネットワークのシミュレーション、Speaker Workshopでされたことはありますか? 最初はちょっと操作のクセに戸惑いますが、慣れると楽しいですよ。 各ユニットインピーダンス特性、位相とSPL特性はALTAとLIMPで測定しインポートできます。

古舘@横浜  投稿日時 2018/4/8 2:39

なーおさん
実は、まだ無いのです。
それ用にベリンガーのコンデンサーマイクECM8000も手に入れていたのですが、ハンディーアナライザーPHONICのPAA-3を手に入れたら余りに簡単なので、わざわざマイクやパソコンのセッティングなどするのが面倒になって止めてしまいました。
ギザギザのf特がマイクが原因なのか、スピーカーなのか環境なのかアンプなのか分からない不信感も有りました。
絶対的な数値は余り気にしないので、何かを変更した事により、その結果どの位変化したかという相対値が分かれば、それで良かったので、そのままになっていました。
最近、10年程使ったPAA-3の調子も悪くなって来たので、時間が出来たら再挑戦してみようかと思います。



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