古舘@横浜 さんの日記
ウッドホーンに適切な材料は有るのだろうが、今回は以前に使ったシナ合板が余っていたのでそれを使った。
理由としては余った板の活用という点は当然あるが、シナ合板は柔らかめで加工がし易いのが一番で、合板の加工は経験の有る人は分かると思うが、積層部分を削るのはかなり大変な作業になる。
少しなら電動サンダーで何とかなるが、ホーンに整形するにはかなりの部分を削る必要が有るので、電動工具を総動員して加工したが、結局は最後の仕上げはかなりの部分は手加工のサンディングになるのでかなりの時間が掛かった。
この柔らかいシナ合板でも大変なので、硬い材料だと途中でメゲそうだ。
シナ合板は扇形の形にする必要が有るので、最初は直角二等辺三角形に切り出し、それを加工した。4枚で1セット分。
ホーンのカットオフはそれ程欲張らずに2kHz程度にしたので、幅が180mm、高さが110mmの90度の音道が5分割のディフラクションホーンにした。
材料は定尺から外れた板厚16mm厚のシナ合板なので、これを2枚貼り合わせて32mm厚にしてホーンの上下に、側板には16mm1枚を組み合わせた。
ホーンのカーブであるハイパボリックカーブはプリントアウトして、それを6mm厚のMDF板に写し、切り抜いてテンプレートとした。
以後はホーンカーブの加工はこのテンプレートを基準として加工する。
トリマーで切り落とし加工する際の基準となるので扇形の弧の部分は綺麗な弧にする必要が有るので、こちらもトリマーを使用した。
ジグソーでも加工は可能だが、ガタガタになるので、トリマー加工の結果もそれに合ったカーブになってしまって、その修正に時間が掛かってしまう。
切り出した板は直角二等辺三角形なので、トリマーで弧をカットするのに円の中心が必要になり、その為の治具を作成して中心となる部分には6mmの穴を開けて6mmのピンを立ててトリマーに付属のアクセサリーを使って円弧状にカットした。
一気に切ると熱を持って焦げてビットが鈍るので深さ3~4mmずつ数回に分けてカットすると良い様だ。
この治具はハイパボリックカーブに整形する最初の荒削りとしてトリマーで削ったがこの時の固定にも利用出来た。
2枚重ねの部分は位置ずれが起きない様に木ダボで固定したが、これは最終的には接着するのだが、加工の途中では別々に加工した方が効率が良いからである。
カーブは斜めに削るので外側の弧は120mm、内側の弧は110mmでカットし、外側はR9.5のボーズ面ビットで、内側は45度の面取りビットで切り落として時間短縮を図った。
この状態からケガキ線まで削るのだが、最初は電動サンダーで削っていたが、日が暮れるので、ディスクサンダーで削った。ディスクグラインダーを使うとあっという間に削る事が出来るのだが、気を抜くと削り過ぎて一からやり直しになるので細心の注意が必要になる。
テンプレートを当てながらある程度削れてから電動サンダーで修正し更にテンプレートに近付ける。
使用したシナ合板の積層枚数は16mm厚の割りには多く、13枚と間隔がかなり狭いお陰で、カーブにムラがあると積層の模様である等高線の幅が変わる為に直ぐに分かってしまう。逆に言うと積層の間隔を揃える事で全体のカーブを均一に出来る。
ディスクグラインダーで大まかに削った後は電動サンダーで更にテンプレートを当てながらほぼピッタリ合うまで削る。
これが上下2個で1セット、ステレオのL/Rで4個が必要になる。
うわぁ~、根気のいる作業ですね、手が痛くて動かなくなりそう。
コニさん
ここまでは大変と言っても、まだ電動工具が使えるので良いのですが…
この後にもっと根気のいる作業が待ってました