stereo誌が手元に届きました。 
手持ちの自作マイクアンプの調子がどうも悪く、ARTAでの測定が思うようにいきません。
とうとう、TASCAMのUSBサウンドデバイス US-144MK2 を購入しました。
早速測定して、SpeakerWorkshopにインポートしたので概要報告です。また、最後のほうに測定データを貼り付けていますので、誰でもSpeakerWorkshopにインポートしてネットワークシミュレーションを行うことができます。
まずはTASCAMのUS-144MK2について。
- L/Rペアを2ペア入力可能で、その接続先を自由に選べる
- USBバスパワーで、エレクトリックコンデンサマイク用DC48Vファンタム電源を持つ。
- 入出力ともASIOドライバにより、レイテンシの少ない測定評価が可能。
- デザインがそれなりに良い。
仕様は、このページで参照できます。
- 箱と物の大きさはCDサイズと比較でこんな感じ。 事前予想より大きめ。
- 入力はL/R夫々にXLRマイクジャックと標準ラインジャックがあり、中央にPhone出力ステレオジャックがある。
- 2chペア単位で、出力先の選択がソフトで可能、など融通がきく
- ARTAを使ってループバックテスト。 L側LINE OUT出力 RCA(アンバランス)→L側LINE IN(バランス)標準ジャックに接続し測定。
- ホワイトノイズでフラットに近い。
- 単一sin波でのノイズと歪も、許容レベル。
ここからはstereo誌付録の測定結果と、シミュレーションの稿。
- ARTAでMLSインパルス信号により、PW80とPT20を軸上1mで測定、LIMPでフリーエアーでのインピーダンス測定の結果グラフ。
1mの距離は、PW80,PT20ともバッフル面に取り付けたと仮定して、バッフル面基準で合わせました。
PW80は拙作スターに取り付けたことと、部屋の影響があるので中域以下は参考程度。
マイクはBeringerのECM8000で校正データは無く、結構な誤差を含む、しかしウーハーとツイーターの位相関係を考慮したシミュレーションでの目安程度には十分になり得る。
ARTAも校正していないうえにsemi-Dual Channel測定ですので、絶対的な音圧評価などはできません。相対評価の参考用に限ることと私は何の責任も持てないことは了解願います。
これを見ると、個人的にはstereo誌面上にもあったようにウーハーは5KHz付近で切りたくなりますね。
- 測定データをエクスポートしたもの。
PW80,PT20夫々、.FRDファイル(SPL)と、.ZMAファイル(インピーダンス)が入っています。
[添付]
公開の目的は、これを機会に今後の国内のマルチウエイにシミュレーションによるネットワーク設計が一般化してゆくきっかけになればと思うためです。これをダウンロードして皆さんもSpeakerWorkshopにインポートしてシミュレーションしてみてはどうでしょうか。 
短時間のコンテストなので聴感だけで最適解に行き着くのは大変。 シミュレーションとトライアンドエラーを組み合わせて時間短縮しましょう。 一度覚えておけば、今後は自身で測定さえできればマルチウエイの設計が楽しくなるかも。
なお、ネットワーク回路だけのシミュレーション手法もありますが、各ドライバの位相特性やインピーダンスカーブが入らないために絵にかいた餅になる可能性がかなりあり、これらを含んだシミュレーションに勝るものは無いと考えます。
- stereo誌付録と同じ1μFハイパスフィルターのみのネットワークシミュレーション結果。
同相と逆相では同相のほうが良さそうです。 そもそもウーハーを同じ6db/octでローパスしないと、位相回転が合わないのでどこかにディップが出るのは必然ですね。
実際には取り付け面を前後にずらしたシミュレーションもSpeakerWorkshopで出来ます。
なお、今回のコンテストには私は受賞歴があるので匠部門になりますが、応募するかどうかはまだ決めていません。 良いアイデアが浮かばないんです。